QUEEEN×銚子電鉄4

6.4kmを自ギャグで守る!?
銚子電鉄の魅力に吸い寄せられて
〈コラボで広がる自ギャグの世界〉


こんにちは!QUEEEN GROUP CEOの鹿野幸子です。
みなさま、今日も美しく参りましょう。

さて、新企画【QUEEEN×銚子電鉄】の第4弾では、さまざまな企業やブランド、芸能人とのコラボ企画や自ギャグ満載の人気アイテムなど、銚子電鉄の魅力あふれる世界をご堪能ください。



★コラボ電車はピンクが主流!

今回、銚子電鉄で竹本社長のインタビューをさせていただいた場所はなんと電車のなかでした。電車好きなら飛び上がって喜ぶに違いない特別な仕様で、見渡す限り見事なピンクのオンパレード! 2000形の2両編成のうちの1両、クハ2500形電車の2502がピンクニュージンジャー号仕様になっていました。

写真をご覧いただくとおわかりになるように、コラボしているのは新生姜で有名な岩下食品さんです。

『岩下の新生姜ミュージアム』

公式キャラクターのイワシカと岩下の新生姜アルパカのぬいぐるみがあちこちにあしらわれているんですよ。おまけに、車内はピンクのバルーンで埋め尽くされ、

これぞ圧巻!

という感じ。

こんなにかわいいデコレーションをしたのは銚子市在住のバルーンアーティスト、吉井小也香さん(little Flavor)だそう。しっかり地元の方が対応されているのがいいですよね。ここまでぎっしりデコレーションした電車はなかなか見かけませんから、運行されている間にぜひ一度乗車してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、バルーンといえば

『問題だらけの“もんだいがある”きゃりー電車』

もあります。
きゃりーぱみゅぱみゅさんの地方創生企画の一環として、経営状態に“もんだい”があるという自ギャグを繰り出す銚子電鉄と、きゃりーぱみゅぱみゅさんのヒット曲『もんだいガール』をテーマにしたコラボレーション電車です。車内の装飾はきゃりーぱみゅぱみゅさんのミュージックビデオをオマージュしたもの。コラボ弧廻手形(1日乗車券)は絶賛販売中なので、乗車したい方はぜひどうぞ!


★最大のヒット『お化け屋敷電車』で地域に貢献!

これまで銚子電鉄では数々の話題イベントを生み出してきましたが、最大のヒットは『お化け屋敷電車』だそうです。どのような電車なのか、竹本社長にうかがってみました。

「走る電車内でお化け屋敷を体感できます。おかげさまで開始以来大好評をいただきまして、今ではキャンセル待ち続出の人気イベントとなりました。夏の週末の夜に1日2便を運行します。内容は『行って帰って50分間のお化け屋敷電車』、しかも『途中下車禁止』。こうなると、もはや移動手段ではなくただのアトラクションですね(笑)」

電車という日常空間を非日常に変えたらどんなことが起きるか。そんな壮大な社会的実験?をしているのだとか。

「普通じゃないことをするのが私たちにとっての至上命題ですから、お客さんに楽しんでいただく、つまり『おもてなし』が最大の目的です。エンターテイメントという言葉に『おもてなし』の意味があるように、とにかく銚子を楽しんでいただき、再度来訪いただくのがエンタメ鉄道の真骨頂ですね。プロデュースは寺井広樹さんで、地元の高校生たちもゾンビになって協力してくれます。運行する夜間は売店も営業しますので、売り上げが増えるのはありがたいですし、泊まりがけのお客さんもいますから地域貢献にもなっていると思います」

エンタメ鉄道としてお客さんをもてなす。その結果、地域貢献にもつながる。素晴らしい構図ですね。パチパチパチ。

『お化け屋敷電車』は平成27(2015)年から始めたそうですが、コロナのためにストップせざるを得なかったのは本当に残念だったとのこと。今年こそ開催したいと竹本社長は話していらっしゃいましたが、状況を見て判断することになりそうです。


★つぶれそうでつぶれない会社

見事なエンタメ電車を運行している銚子電鉄。赤字続きで経営が危ぶまれているとはいえ、竹本社長にはエネルギーがみなぎっていて、銚子電鉄自体がパワースポットに思えてくるから不思議です。
すると、竹本社長からはこんなお言葉も。

「銚子電鉄はつぶれそうでつぶれない、いや、少しつぶれてる会社かもしれません。そういう意味では不死鳥みたいなところがありますし、あまりにも死にそうで死なない状況なので、最近では『死ぬ死ぬ詐欺』と揶揄されているほどです(笑)。でも、会社としては必死です。お客さんになんとか助けていただいている状況ですから、常に“綱渡り”なんですね。」

銚子電鉄はなんと不死鳥、フェニックスだった!
やっぱりパワースポットで間違いない!? なのに詐欺だなんて……(笑)。
さらに、竹本社長のお言葉にある“綱渡り”もエンタメ電車に変身したというから驚きです。

「経営状況が“綱渡り”なので、『鮪(ツナ)渡り号』を走らせました。ツナはまぐろですし、銚子はワタリガニがとれるので、まぐろとワタリガニの小舟寿司をふるまうイベントを開催したんです。ありがたいことに満席になりました」

うわ~、すごく美味しそう!
これは行ってみようと思いますよね。イベント開催が自ギャグネタでここまで冴えわたるのも竹本社長ならでは。ほかにもいろいろなイベントがあったそうで、楽しく電車に乗れるっていいなぁと感じました。ワタクシも行ってみたかったです。

★エンタメ電車あれこれ

お話をうかがうと、出てくる、出てくる、エンタメ電車!(笑) 引き続き、竹本社長のお話をご紹介しましょう!

・鯛パニック号
「銚子はキンメダイが名産です。弊社の経営状況がパニクってるので、電車のなかで鯛料理を楽しみながらダジャレを言い合う『鯛パニック号』を運行しました。日本ダジャレ活用協会の中島ピロタカさんに相談したら『タイなのにヒラメいちゃいました』とすぐに返事がきたのも、めで鯛!(笑)。調べてみたら開催日がたまたま『タイタニック号の日』だったので、鯛パニック号という名になりました。タイタニックは『航海』しましたが銚子電鉄は『後悔』させません、などダジャレのオンパレードです (笑)。こちらも好評で、乗車されたお客さんにはお楽しみいただけたと思います」

・鯖読み号
「鯖の水揚げ量日本一の町として、鯖をブランド化すべく銚子では『鯖サミット』が開かれています。弊社でもPRをお手伝いしようと電車の先頭に『さばよみ』の3843の数字と鯖の絵をあしらった特別ヘッドマークを付けて運行しました。お客さんは鯖読み号だと知らずに乗っているので、ドアに『この電車の中で年齢をきかれたら、ぜひ鯖を読んでいただけますよう』と貼り紙をしました。お客さんに『本日はご乗車ありがとうございます。何歳ですか?』とマイクを向けると『あたしゃ16よ』と80歳近い高齢の女性が答えてくれるという、しょうもないイベント列車も大成功となりました(笑)。GWだったので臨時列車を36本走らせて、全部私が運転して、中吊り広告には鯖にまつわるダジャレを思いつく限り書いて貼りだしました。」

鯖は英語でmackerel。カタカナ表記だとマッカレロです。覚えにくいですよね。そこで、一発で覚えるために『長いものにはマッカレロ』という中吊り広告を出したとか。みなさん、覚えましたか~?(笑)

ちなみに、この画像は手描きの中吊り広告が飾られた大正ロマン電車の車内の様子です。米津玄師さんの新曲『カムパネルラ』のMVの舞台にもなっているんですって! 掘れば掘るほど話題が出てくる銚子電鉄、すごすぎません?


★鉄道会社でも自転車操業でふんばる

多彩なコラボを実現している銚子電鉄ですが、驚くことにこれらはすべて先方からのお声がけで実現したものです。エンタメ鉄道を目指すという方向性を決めてから、メディアにとりあげられることが増え、さらにコラボする機会が増えたのだそう。

竹本社長は

そういう意味での好循環が続いているという実感はあります。ありがたい限りですね。銚子電鉄は現在、社員24人の“零細企業”ですが、その社員たちが必死に電車を整備して走らせ、お煎餅を焼いています」

と話します。

なんと! あの『ぬれ煎餅』は社員の方が焼いていたんですね。

「食品事業部は別の会社ではなく同じ銚子電鉄で、責任者はみんな元運転士です。お煎餅の営業も開発も全部鉄道員がやっています。天日干しの美味しい玄米揚げもちがあるのですが、それをつくっているのはさっきここを通った電車の運転士ですよ。いまは電車の修理をしていますね」

つまり、竹本社長だけでなく、銚子電鉄の社員のみなさんもマルチタスクをこなしているわけで。やれることは何でもやって、とにかくお金に換えていく。銚子電鉄の底力を感じずにはいられません。

「電車なのに自転車操業、とよく言いますが、前輪の鉄道事業がパンクしかかっているのでフラフラです。前輪のフラフラを黒字の食品製造業の後輪でなんとかコントロールしている状態なんです。もし片方の車輪がなくなって一輪車になるとバランスをとるのは難しい。やはり二輪あると安定感が違いますから、自転車、つまりはふたつの事業が必要だと感じています。そんな思いで副業を始めて、早いもので45~46年が経っています。」


★たい焼きから始まりアパレルまで扱う

電鉄の赤字回復のために始めた副業は『たい焼き』でした。当時は少しでも稼ぎたい、モノを無駄にしたくないという思いから、たい焼きのあんこが入っていたブリキの缶をチリトリに加工して売ったといいます。さらに、池に生えている草や石まで缶詰にして売ったのだとか。その商魂は現在も受け継がれ、コロナ禍では呼吸困難になるかもしれないと酸素を詰めた缶を発売中。付けた名前は銚子電鉄らしく『イチ、ニィ、酸素缶』。コロナだけでなく、スポーツをした後や登山をする場合などに需要があるそうです。

銚子電鉄のショップではアパレル商品も取り扱っています。例えば、『心まであったかい、銚電の穴あきマフラー』。普通はマフラーに穴があいていたら寒いと思いますよね? でも、あいているのは小さなハート形の穴。チェック柄にハートの穴なんて、かわいらしくてロマンチックじゃありませんか。もちろん『経営に穴があいた銚子電鉄より心を込めて』という自ギャグオチがついているところもポイントです。

実は、このマフラーの販売にもストーリーがあります。マフラー販売の宣伝にもなるからと、元銚子(もとちょうし)駅の上にかかる『清愛橋』に大きなハートのイルミネーションをつくったところ、コロナのためにイベントが全て中止になってしまったのだそう。残念ではありましたが、2年後の現在、そっとイルミネーションを復活。夜になると夢のイルミネーションで全駅がキラキラ、さらにピンクニュージンジャー号もイルミネーション装飾でピカピカです。某○○ランドの『イッツ・ア・○モール・ワールド』状態の銚子電鉄。幻想的な美しさをまき散らしている銚電沿線は一見の価値あり、ですよ。


★カレーにラーメン、ネーミングライツまで販売中

オンラインを含めて、ショップで販売しているものは他にもいろいろあります。お煎餅はもちろん、カステラなどのお菓子類、お酒のおつまみ系に缶詰、銚子のご当地食材など、食品だけでも多種多様な品揃え。鯖のほぐし身を使った『鯖威張るカレー』や昔ながらの製法が懐かしい味の『銚電ラーメン』はもはや定番と化し、銚子電鉄の直売店では人気商品のひとつとなりました。どちらもやはりコラボ商品ですね。

販売したものとして画期的なのは、駅名に愛称が付けられるネーミングライツ(命名権)かもしれません。1年契約でスポンサーとなる企業に命名権を売却するもので、君ヶ浜駅には『ロズウェル』という愛称がつけられています。銚子市内ではUFOの目撃談が多いことから、星の恋人、ロズウェル事件などで有名なアメリカの地名に決まったそう。銚子ではUFOを呼ぶイベントを何回か開催していて、不思議なことに毎回UFOらしきものを確認しているのだとか。銚子電鉄、ますますパワースポットの要素が濃厚になっています!

ちなみに、ネーミングライツで決まった駅名はアナウンスでも使われます。外川(とかわ)駅の場合は『ありがとう』なので、外川駅に近づくと「次は終点、外川、外川、ありがとう外川」というアナウンスが流れています。竹本社長はこのアナウンスを聞くたびにジンとしながら電車を運転しているとこっそり打ち明けてくださいました。いいお話ですね~っ!

今回は自ギャグで広がる世界をご紹介しましたが、これはほんの一部です。気になる方はオンラインショップや銚子電鉄のHPをチェックしてみてくださいね。
次回はとうとう銚子電鉄に実車します! たった6.4km、わずか20分ほどの乗車時間とはいえ、そこには日常ならではのドラマがありました。どうぞお楽しみに。


★How to 銚電

銚子電鉄って、どこを走ってるの?

銚電の基本情報 ※銚子電鉄HPより一部抜粋(2022年5月末日現在)

社   名:銚子電気鉄道株式会社
資 本 金:69,100,000円
設   立:1922年10月10日
発行済株数:24万株
主なる事業:普通鉄道業、食品製造販売業
本社所在地:千葉県銚子市新生町2丁目297番地
代   表:竹本勝紀(代表取締役社長)
職 員 数:24名
営業Km程:銚子~外川間 6.4km
駅   数:9駅(銚子駅を除く)
車 両 数:電気機関車1両、制御電動客車6両
運 転 数:38本(19往復)


★QUEEENのモットーとは

誰もが生まれた時から
唯一無二で特別なQUEEEN(クイーン)。
奇跡の命。

Mrs.QUEEENは、
時代に適した新たな生き方や、新たな価値創造の場を提供し、経済的・精神的に自立した女性の活躍を多方面から支援サポートし、社会に貢献する好循環を創出します。
QUEEENは、地域に密着した社会貢献活動、地域創生活動、広報サポート活動も行っています。

真の美しさは、心から滲み出る。内面の豊かさは、装飾美を遥かに超える。
女性たちよ、心からもっと美しくなろう。窮屈な概念はいらない。自由になろう。
自分らしく、楽しみながら美を磨く。

QUEEENは、楽しさと新しさで、女性美意識を解放します。
QUEEENは、女性の経済的・精神的な自立を支援します。
QUEEENは、女性の活躍を多方面からサポートします。