自然栽培において自然尊重とは…

自然栽培において重要な価値観である、自然尊重・自然規範・自然順応についてお話します。

今回は、自然尊重について。

自然尊重

自然栽培では、土が本来持っている植物を育む力を重視、尊重します。従って、化学肥料・農薬や畜糞堆肥等の土の力の発揮の妨げになるものは使用しません。またそのことによって植物の持つ生命力を引き出すことを重視します。(自然栽培全国普及会より引用)

農業に詳しくない方もたくさんいらっしゃると思うので、簡単にまとめると以下のようになります。

人間都合で都合良く物事を捉えるのではなく、大自然のルールやあり方を尊重する。


トマトを栽培したい人を例にしてみましょう。
トマトは水をそこまで必要としないため、水はけの良い土地で育てるのが一般的です。しかし、土地の性質を調べずにトマトを育てる方が圧倒的に多いのが現実です。

例えばその畑が以前水田跡地だったとします。
非常に水はけが悪く、全くトマト栽培に適しません。その事に気付かずに栽培をすると、肥料農薬を使わない限り立派なトマトは出来ません。日本は過去お米大国だったので、水田跡地がかなり多く、このような問題は良く耳にします。


少し本題とずれてしまいましたが、何が言いたいかというと、自分が何を育てたいか、ではなく、その場所では何が適しているのか、という目線が大切だということです。

育てたいものを育てるな、と言っている訳ではありません。目の前にある状況・環境を尊重して何をするか、何を育てるかを考えることが大切なのです。

この価値観は、自然界に対してだけではなく、対人間、対自分以外の全ての事象に言えますよね!

相手を尊重し、その上で対話を行う。
当たり前のようで出来ていないことかもしれませんね。

次回は自然規範についてお話します!


Profile

河名 慎平(かわな しんぺい) 
SHINPEI KAWANA

株式会社ナチュラル・ハーモニー勤務。
代表は父・河名秀郎。自然栽培の価値観をライフスタイルに応用し、産まれた時から今に至るまで、薬やサプリメントを一切摂取せずに27年間健康的な生活を送る。将来はナチュラル・ハーモニーを皮切りに、自然栽培の普及や薬に頼りすぎないライフスタイルの提案を実現させる。
また、仕事の傍らYouTubeチャンネル「KAWANA LABO」に出演し、幅広い世代に自然栽培やライフスタイル、価値観を発信している。